春燈賞

春燈賞は昭和47年度から設けられた春燈における最高の結社賞であり、燈下集作家を除く春燈作家の中より、年間で最も顕著な作品活動を行った作者に与えられる賞です。
主宰の委嘱を受けた選考委員の推薦結果に基づき、主宰が決定します。

春燈賞(抄)25句 自選

記紀よりの大和三山笑ひをり
春愁や三面鏡の知らぬ顔
貌鳥や縁切寺は谷戸づたひ
電波塔崩るるごとく陽炎へり
初蝶の風に閊ふる高さかな
はくれんの錆恋の終りはかくのごと
一音の鳴らぬオルガン春惜しむ
まだ何も踏まぬ足裏や若葉風
最果てのくゆる卯の花腐しかな
幸せの少し歪みて金魚鉢
虹消えてこの世の音のもどりけり
艇庫棟の扉全開大南風
ほんたうのことは語らず水中花
どうせなら笑ひ声あげ浮いて来い
片かげり黒猫影を置き去りに
正確な時計ばかりや熱帯夜
箒目に影の生まるる素秋かな
山国の釣瓶落しや朴葉味噌
まどろみの奥へ奥へと虫の声
出遭ふべき出あひとなるや片時雨
帰り来ぬ谺を蔵し山眠る
幼子の白息花となりゆくか
空つ風母強しとも弱しとも
断ち切れぬ思ひ断つがに海鼠食む
ただ話聞いて欲しくて雪女

歴代受賞者

第54回(令和7年)鈴木 れい香
第53回(令和6年)阿知波 公子
第52回(令和5年)西村 洋平
第51回(令和4年)辻 泰子
第50回(令和3年)農野 憲一郎
第49回(令和2年)田中 嘉信
第48回(令和元年)近藤 真啓
第47回(平成30年)持田 信子
第47回(平成30年)平沢 恵子
第46回(平成29年)永井 惠子
第46回(平成29年)荒井 ハルエ
第45回(平成28年)齋藤 晴夫
第44回(平成27年)川崎 真樹子
第43回(平成26年)西岡 啓子
第42回(平成25年)小山 繁子
第41回(平成24年)藤原 若菜
第40回(平成23年)矢口 笑子
第39回(平成22年)片山 博介
第39回(平成22年)清水 美子
第38回(平成21年)竹内 慶子
第37回(平成20年)久本 久美子
第36回(平成19年)横田 初美
第35回(平成18年)荻野 嘉代子
第34回(平成17年)太田 佳代子
第33回(平成16年)小泉 三枝
第32回(平成15年)生田 高子