春星賞

 春星賞は、平成11年より設けられた春燈俳句会の新人賞です。燈下集作家と既受賞者を除く、入会3年以上の春燈会員のコンクール形式による成果発表の場です。
 応募作品は未発表作品20句とし、主宰の委嘱を受けた選考委員により、全応募作品の選考を行います。

一期一会

一門を率ゐる卒寿釜始
師の背を追ひし歳月あたたけし
花明り客の挿したる一枝かな
蹲踞に水輪を残す雀の子
方丈の手植ゑの庭の利休梅
ギヤマンの碗の影生む青畳
繰る指の涼しき袱紗さばきかな
所作正す師の声通る夏座敷
生涯を茶の湯とともに水引草
邯鄲や初心に戻る辞儀深し
こぼれ萩茶碗の歪み愛でにけり
取落とす銘ある茶杓秋の暮
皺も斑も美しき点前や名残の茶
街騒を離るる露地の石蕗の花
坊守の手入れの庭や花八手
夜咄の燭の揺らめく小間の壁
茶を点つる指以て炭をつぎ足せる
埋火や師の技いまだ盗み得ず
白足袋の踏み出す一期一会かな
床の間の寿の軸年惜しむ

歴代受賞者

第26回(令和6年)櫻井 理恵本賞
第25回(令和5年)川井 真理子本賞
第24回(令和4年)中村 朋子本賞
第23回(令和3年)辻 泰子本賞
第22回(令和2年)大平 さゆり本賞
第22回(令和2年)しのざき 智子本賞
第22回(令和2年)西本 花音佳作
第21回(令和元年)佐俣 まさを本賞
第21回(令和元年)田中 嘉信本賞
第20回(平成30年)山下 健治本賞
第20回(平成30年)小林 紫乃本賞
第19回(平成29年)近藤 真啓本賞
第19回(平成29年)平沢 恵子本賞
第18回(平成28年)荒井 ハルエ本賞
第18回(平成28年)宮崎 洋 本賞
第17回(平成27年)近藤 真啓佳作
第17回(平成27年)宮崎 洋佳作
第16回(平成26年)後藤 眞由美佳作
第16回(平成26年)近 昌夫佳作
第15回(平成25年)藤丸 誠旨本賞
第15回(平成25年)浅木 ノヱ本賞
第14回(平成24年)小島 昭夫本賞
第14回(平成24年)近 昌夫佳作
第13回(平成23年)篠原 幸子本賞
第12回(平成22年)都丸 美陽子本賞
第11回(平成21年)矢口 笑子本賞
第10回(平成20年)片山 博介本賞
第9回(平成19年)片山 博介奨励賞
第9回(平成19年)秋場 貞枝奨励賞
第9回(平成19年)大文字 孝一奨励賞
第8回(平成18年)久保 久子本賞
第7回(平成17年)吉田 かずや本賞
第6回(平成16年)武田 巨子本賞
第5回(平成15年)小倉 陶女奨励賞
第4回(平成14年)岩井 泉樹本賞
第3回(平成13年)林  紀夫本賞
第2回(平成12年)木多 芙美子本賞
第1回(平成11年)藤原 繁子本賞