夏の月(抄)
風薫る案内板の開拓史
土産屋の小さき木椅子やソーダ水
白靴の弾む山道水の音
山上湖の空を自在に夏つばめ
鹿の子の丸き瞳に見つめられ
風抜くる白樺林蟬しぐれ
暮れなづむ湖や葭切鳴くばかり
渓谷の吊橋涼し息ひそむ
水に触れ水を離れぬ糸蜻蛉
木洩れ日の原生林や苔の花
青胡桃こつんと肩に日暮路
吹抜けの窓いつぱいの夏の月
夏の月(抄)
風薫る案内板の開拓史
土産屋の小さき木椅子やソーダ水
白靴の弾む山道水の音
山上湖の空を自在に夏つばめ
鹿の子の丸き瞳に見つめられ
風抜くる白樺林蟬しぐれ
暮れなづむ湖や葭切鳴くばかり
渓谷の吊橋涼し息ひそむ
水に触れ水を離れぬ糸蜻蛉
木洩れ日の原生林や苔の花
青胡桃こつんと肩に日暮路
吹抜けの窓いつぱいの夏の月