春燈シャイニー句会

 シャイニー句会は2019年6月、俳句を通して、ほっと一息大人も子供も楽しめる場を、輝ける時をと、「俳句カフェシャイニー」として誕生しました。当初から参加者の出入りはありますが、15人前後の参加があり、賑やかに和やかに楽しい時を過ごしています。

 昨年は、当初から参加され見守ってくださっていた、大先輩久米憲子さんのご逝去があり、一同大変な喪失感に見舞われました。そこで、第二句集を、久米憲子さんの追悼版として、感謝の気持ちを込めて編みました。憲子さんの掲載句をご紹介します。

春めくや主治医すすめるスクワット   憲子
綿菓子の歩いて来たる夜店かな     憲子
白牡丹刻を忘れてしまひけり      憲子
入院ですか天道虫の転げ落つ      憲子
冬蒲公英日向広げてゐたりけり     憲子

 憲子さんの少女のような笑顔が忘れられません。ありがとうございました。合掌


 2023年11月18日(土)、初めての吟行を地元の平林寺で行いました。

 吟行の出席者は11名、句会の出席者は見学者を含め14名、欠席投句は3名でした。吟行には春燈池袋西口句会の轟眞佑實さんが参加してくださいました。お天気にも恵まれ、紅葉にもまだ早く、人影もまばらで、ゆったりと散策することができました。

 参加者の句を吟行句中心にご紹介します。

赤松の木肌の香り冬うらら      眞佑實
新しき切株の濡れ白さざんくわ    英一
寒雲や野火を見張りし九十九塚    朝子
苦き日の銀杏落葉は蹴りてゆく    美保子
冬立つや茅の山門凛として      正信
武蔵野の寺に永らふ冬の蠅      紀春
冬空に人型墓石群侘し        昌子
枯れすすき友の背に吹く平林寺    シヅ
どんぐりの土産供えて子に還る    華子
被布の子のもうしゃがみこむ小春かな ひかり
総門は茅葺の屋根冬初め       きよ子
寒いねと指先赤く冬に入る      彩香
落葉踏む諸行無常の愉快なり     宏子
初紅葉山門に無の一字かな      理惠
薄墨の雲の一片冬立てり       順子
反り返り鈍色放つ朴落葉       祐子

 今後もほっと一息つける居場所として、楽しく賑やかに句会を続けて参ります。ご興味のある方は是非お運びください。

(文責 岩田祐子)